「介護福祉士国家試験にパート合格制度が始まったと聞いたけれど、パートA・B・Cが何を指すのかよくわからない」——弊校でも、そんな声をよく耳にするようになりました。結論から言うと、これは試験科目を3つのグループに分けてそれぞれ合否を判定し、一度合格したグループは次の試験や次々回の試験で受け直さなくてよくなる仕組みです。次の第39回試験(2027年1月31日実施予定)を目指す方にとっては、この制度を理解しているかどうかで学習の組み立て方がかなり変わってきます。パート合格制度は、2026年1月に実施された第38回試験から導入されました。試験は全125問で、A・B・Cの3つのパートに分かれています。パートAは60問・6科目(人間の尊厳と自立、介護の基本、社会の理解、人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術、生活支援技術)パートBは45問・5科目(こころとからだのしくみ、発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、医療的ケア)パートCは20問・2科目(介護過程と総合問題)試験は1日で行われ、午前にパートA、午後にパートBとパートCがまとめて実施されます。それぞれのパートには基準点が設けられていて、第38回試験ではパートAが32.23点、パートBが20.43点、パートCが11.33点でした。この基準点以上を得点し、かつそのパートを構成する科目群すべてで得点があると、そのパートは合格扱いになります。基準点は、全パート合格の基準(第38回試験では総得点125点中64点以上。総得点の60%程度を基準に、その回の問題の難易度で補正して決まります)を各パートの平均得点の比率で按分して算出されます。全体の基準点自体が回ごとの難易度で変わるため、パートごとの基準点も次の第39回で同じ点数になるとは限りません。合格したパートは翌年と翌々年の試験で受験が免除されるので、実質2回分は受け直さなくて済む計算です。次に受けるときは、合格済みのパートを含めて全パート受け直すか、不合格だったパートだけ受けるかを自分で選べます。受験手数料は全パート受験でも部分受験でも20,510円で変わりません。第38回試験の結果を見ると、この制度がどう働いたかがよくわかります。受験者78,469人に対して合格者は54,987人、合格率は70.1%でした。合格に至らなかった方の中にも、パート単位で見れば突破できているケースがかなりあります。パート別の合格者数はAパート3,935人、Bパート1,509人、Cパート6,181人で、特にCパート(介護過程・総合問題)は6,000人以上が単独で合格を決めています。逆に言えば、これだけの人数が来年以降、Cパートを受けずに残りのパートへ時間を回せるということです。全範囲を毎回まんべんなく復習するより、模試で自分がどのパートで基準点に届いていないかを先に把握して、そこに絞って対策したほうが効率がいいのは、この数字を見ても明らかだと思います。このパート合格制度に合わせて、弊校でも10月から「介護福祉士国家試験 合格サポート講座」を全5回で開講します。流れとしては、まず模擬試験でパート別の弱点をはっきりさせたうえで、パートA対策講座とパートB・C対策講座を別の回に分けて実施し、直前期にもう一度模擬試験で仕上がりを確認する構成にしました。一度に全パートを詰め込むより自分の弱いパートに絞って対策したほうが効率的だという、まさにこの制度の考え方をそのまま講座の設計に反映させています。日本語の言い回しや専門用語でつまずきやすい外国籍の受講生には、問題文の読み方も含めてフォローしています。講座の詳しい日程や料金は[介護福祉士国家試験対策のページ]をご覧ください。開講の経緯は[こちらの記事]でも紹介しています。パート合格制度は、うまく使えば「今年はここまで、来年はここから」と学習の負担を分散できる仕組みです。ただそのためには、自分がどのパートで基準点を超えているかを客観的に把握しておく必要があります。次の第39回試験に向けて、まずは新横浜の教室で模試を受け、今の立ち位置を確認するところから始めてみませんか。ご不明な点があればお気軽にどうぞ。