「事業所から喀痰吸引等研修を受けてきてほしいと言われたけれど、1号・2号・3号のどれを選べばいいのかわからない」——このご相談、弊校では本当によくいただきます。結論を先にお伝えすると、選び方の軸は3つです。①「不特定多数の利用者に行うのか、特定の一人に行うのか」②「5つの行為すべてに備えるか、必要な行為に絞るか」③そして意外と見落とされがちな「修了までどれくらい時間がかかるか」。この記事で順に整理します。◆ 1号・2号・3号、何が違うのか喀痰吸引等研修は、介護職員がたんの吸引や経管栄養(胃ろう・腸ろうなど)を行えるようになるための研修です。3つの違いは次のとおりです。| | 第1号研修 | 第2号研修 | 第3号研修 || 対象となる利用者 | 不特定多数 | 不特定多数 | 特定の者(在宅の重度障害の方など) || できる行為 | 吸引(口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部)+経管栄養(胃ろう・腸ろう・経鼻)の5行為すべて | 5行為の中から選択した行為(1行為以上4行為以下) | その方に必要な特定の行為のみ || 基本研修 | 講義50時間+演習 | 講義50時間+演習 | 講義8時間+演習 || 実地研修 | 口腔内10回以上・その他20回以上、修了基準を満たすまで | 選択した行為ごとに同左 | 該当行為が連続2回修了基準を満たせばOK || 取り直し | 一度取れば不要 | 一度取れば不要だが、行為を追加する際は取り直しが必要 | 対象の方が変わると取り直しが必要 |ざっくり言えば、事業所で幅広く対応するなら1号か2号、特定の利用者を支えるなら3号です。◆ どれを選ぶべきか、ケース別に特別養護老人ホームや老健などの施設にお勤めで、これから医療的ケアの必要な入居者が増えていく——という方には、5つの行為すべてに対応できる1号をおすすめしています。2号は、5つの行為の中から職場で必要なものを選んで実地研修を行う研修です(1行為以上4行為以下)。「うちの施設は胃ろうの方が中心」のように必要な行為がはっきりしている場合は2号が効率的ですが、「あとから別の行為も必要になった」というお話も現場ではよく聞くので、迷ったら1号をおすすめしています。一方、訪問介護や障害福祉サービスで「この利用者さんのために」と考えている方は3号です。基本研修が短く、その方に必要な行為に絞って実地研修を行います。◆ 急ぐなら「まず3号、あとから1・2号」という順番もあります受講のご相談を受けていて、見落とされがちだと感じるのが【修了までの期間の違い】です。1・2号は一度取れば取り直しの必要がない資格ですが、基本研修が50時間、実地研修も口腔内は10回以上・それ以外は20回以上実施して修了基準を満たす必要があるため、どうしても時間がかかります。「緊急で医療的ケアの必要な方を受け入れる」といった差し迫った状況には、間に合わないケースが多いのです。その点3号は、基本研修が8時間+演習、実地研修も該当行為が連続2回修了基準を満たせばよいので、短期間で対応できます。対象の方が変わると取り直しが必要になる資格ではありますが、目の前のご利用者様への対応を急ぐなら、この速さは大きな武器です。ですので弊校では、緊急性がある場合には【まず3号研修を取っていただき、その後じっくり1・2号を目指す】という順番をご提案することもあります。「どれかひとつを選ぶ」だけでなく、こういう組み合わせ方もあると知っておいてください。余談ですが、いちばん多くいただく相談は実は「どれを選ぶか」ではなく、【実地研修先が見つからない】というものです。基本研修を終えても、実際に利用者の方に行う実地研修を受け入れてくれる施設・事業所が見つからず、認定まで進めない——この足踏みは珍しくありません。◆ 実地研修だけの受け入れも行っています弊校は横浜市内の医療法人等と提携し【喀痰吸引等研修1号・2号の実地研修の受け入れ】を行っています。他校やお勤め先で基本研修を終えた方の「実地のみ」の受講、個人でのお申込みも可能です。開始時期は該当する手技等にもよりますが、早ければ1ヶ月ほど、基本的には3ヶ月後くらいからのご案内を想定しています。お急ぎの方は、その前提でお早めにご相談ください。詳しくは[実地研修受け入れ拡大のお知らせ]をご覧ください。また、実務者研修で医療的ケアを修了している方は、喀痰吸引等研修の基本研修と重なる部分があり、実地研修から認定を目指せます。該当しそうな方は、お手持ちの修了証明書を確認のうえご相談ください。講座の詳細はこちらから: [第1号研修]/[第2号研修]/[第3号研修]医療的ケアに対応できる介護職はまだ少なく、施設からも在宅からも必要とされる存在です。「自分の職場ならどれか」を確かめたい方は、[無料相談・資料請求]からどうぞ。実地研修先が見つからずに止まっている方も、遠慮なくご連絡ください。